プロローグ

001.プロローグ

広い広い宇宙の闇の海の中、まるで輝く青い宝石のように美しくたたずむ星。

それは地球という。

無限の宇宙の帳の奥には、その青く美しい宝石を我が手にせんと企む者もまた、多い。

そしてここに、闇の宇宙にあって、その闇に負けぬほど漆黒に包まれた黒きヴァルキュイウルスという星がある。あらゆる星を手に入れ、欲望のままに支配して来た星である。多くの星を手中に納めてきたそのヴァルキュイウルスの帝王が、今、もっとも手に入れたい星。それがまさにこの青く美しい宝石、他に類を見ないたった一つの宇宙の至宝であった。

こうして、ヴァルキュイウルスの地球侵攻が始まる。

伝え聞く話によれば、黒きヴァルキュイウルスに目を付けられたらひとたまりも無いと言われている。欲したものは必ず手に入れる、悪魔のような男が王なのだ……と。

しかし、そのヴァルキュイウルスに抵抗する者もないわけではなかった。光の星エルデュルス。黒きヴァルキュイウルスに抗いうる、唯一の星と言われている。その星でもっとも誠実でもっとも美しい、聖なる戦士が地球に遣わされた。

青き星、地球。

この宝石の上で、戦いの火蓋が切って落とされた。

この地球を守る、光の惑星エルデュルスの聖なる戦士……その名は……。