おねだり悪魔と召喚主

シー・オール・ハロウ

学校の図書室の奥、生徒の入室がぎりぎり許されている第5書庫と第4書庫の間に、申し訳程度に作った小さなテラスがある。入り口は大きな窓に見えるからあまり気付かれない場所だ。窓かと思ってくぐってみると、奥に小さなテラスが作られている。広さは人が2人入ってぎりぎりという狭さだったが、ウィーネ1人が休憩するくらいなら申し分ない。図書室を端から端まで探検したウィーネの、特にお気に入りの場所だ。

ついつい走ってその場を逃げ出してしまったものの、別段行くあてがあるわけでもなく、かといって戻るのもなんだか癪に障るので、ウィーネは自分だけが知っているこの場所にやってきた。改めて自分の格好を見下ろす。……確かにびっくりするほどスカートが短い。ペチコートが何枚も重ねられていたし、ソックスも長かったのであまり気にしていなかったのだが、ひらりと翻せば中が見えそうだ。階段なんてもってのほかだろう。

「ったく。……だからこんな格好するのいやだったのよ。スカートだけでも履き替えようかな」

もう授業も終わったし寮の自室に戻ろう。そう思って出入り口の大きな窓を振り返ったとき、がちゃりとそこが開いた。

頭をぶつけないように少し身を低くして出入り口をくぐって入ってきたのは、白衣を着たアシュマだ。ウィーネが思わず一歩身を引いた。

「……あ、アシュマ。何よ、どうしたの」

「それは我の台詞だウィーネ。急にどうした。駆けるなと言っただろう」

狭いテラスでは逃げる場所もなくすぐに追い詰められ、アシュマはウィーネの身体を囲むように手すりに手を置いた。

「スカートが短すぎるのが嫌だったのか?」

「は、はあ?」

「我は悪いとは思わぬ。むしろ眺めがいい」

「……」

触れられてもいないのに、なぜかウィーネのほっぺたが熱くなる。アシュマの身体がさらに近付いた。ウィーネの足と足の間に、アシュマの足が互い違いに置かれぴったりと密着する。アシュマがウィーネのカチューシャをつん……と突いた。

「だが、他の者に見られるのは気に食わない。ウィーネ」

「は、はい?」

アシュマが何を言っているのか、サッパリ理解できない。なんでそんな人間の男みたいなことを言っているのだ。そう思いながらもウィーネの身体は何故か動かせず、アシュマの顔が近付くのを許してしまう。

「そうした格好をするのは我の前でだけにしろ」

つう……とアシュマの舌がウィーネの耳を舐めた。その感触にぞわりと肩が震えるのと同時に我に返る。ウィーネは手を突っ張って、互いの身体を離した。

「ちょーーーーっと、待って、ちょっと待った!」

身体を引き離されて、ムッとしたアシュマが、銀縁眼鏡の脇をぐりぐりと押して位置を調整する。いつもとは異なる端正な雰囲気と、オールバックで額が全開になっているアシュマの姿は、近くで見るとかなりの迫力だ。周囲はもう既に陽が落ち始めていて、タイミングよく、ふっ……とランタンに灯火が入った。

恐ろしい怪物を模しているはずのランタンは、どこか愛嬌のある影を足元に落としてゆらゆら揺らめいている。

ウィーネは近くにあるアシュマの顔にできるだけ気を取られないように、わざと話題を変えた。

「そ、そういえば、ドルシス先生から、貰えたの?」

その言葉にアシュマが片方の眉をぴくりと持ち上げる。

「ああ」

ウィーネが言っているのは、リウィス・ドルシスが配っていた飴細工のことだろう。ウィーネが俄然興味を惹かれた飴細工だ。リウィスの周辺には生徒が群がっていたし、走って飛んでいきそうな勢いだったのでアシュマが貰ってきてやった。アシュマは白衣のポケットの中から小さな紙包みを取り出した。ウィーネがそれを覗き込もうと、アシュマの手に顔を寄せる。

……と、アシュマがニヤリと笑う気配がした。

「ウィーネ。……欲しいのならば、何か言う事があるはずだが?」

え……? とウィーネが顔を上げる。その頬にアシュマは片方の手を沿え、今にも口付けそうな位置に顔を下ろしてささやいた。

「今日は、サーウィンの暗闇祭だろう。欲しいものをねだるときの呪文があるはずだ」

「え、だって、それは……」

「ウィーネ」

期待しているアシュマの声がウィーネを溶かしそうな中低音の甘い声で名前を呼ぶ。

「さ……サーウィン……」

「そうではない」

<サーウィンサーウィン>といいかけたウィーネの唇を、ぎゅう……とアシュマの指が押さえる。

「なぜ、わざわざサーウィンの名を呼ぶのか知れぬ。そこは、我の名前だ」

ほら、はやくしろ……と、アシュマの声がウィーネの耳に入り込む。サーウィンとは、この祭の元になった神父の名前だ。神の僕の名前を冠した呪文がウィーネから紡がれるなど、悪魔が許そうはずもない。

「ウィーネ」

急かすような切羽詰ったアシュマの吐息が零れた。どうしてだか逆らう事が出来ずに、……というよりも、甘い思いに満たされてその甘さに身を沈めたくて、ウィーネは口を開く。

「……アーシュムデウ・アクィナス・ラクシュリアス……」

ウィーネが上目遣いにアシュマの顔を覗きこんだ。

「……トリック・オア・トリート?」

それを聞いたアシュマが、くくっ……と満足げに嗤った。片方の手に紙包みを持ったまま、その拳でウィーネの髪を丁寧に払う。

「ウィーネ」

「な、なによ、ちゃんと言ったわよ」

「ああ」

あまいものをちょうだい。そうでないと、いたずらするんだから。

ウィーネの声から紡がれる甘い誘惑。

闇の界上位2位の悪魔……アーシュムデウ・アクィナス・ラクシュリアス……を、召喚主のウィーネ・シエナが魔力をこめて呼ぶ。自らの真の名前に絡みついた言葉は、遊びとはいえ呪文だ。それが直接アシュマに「おねがい」として、とろりと流れ込んでくる。甘やかな選択……どちらを選ぶか、そんなものは、とうに決まっているではないか。

「あまいものをやらなければ、どのようないたずらをするんだ、ウィーネ」

「…………………………は?」

「我は、お前のいたずらが欲しい」

「……………………………………はあ?」

「さあ、やってみてくれ。いたずら、とやらを」

「ちょ、何それ、何なのそれ!」

「お前が我の名の元に、呪文を唱えたのだ」

「いや、呪文って言っても……」

それほどの強制力があるわけではない。それでも魔力は流れ込んだ。

アシュマは混乱の極みにあるウィーネの手を取って、自らの欲望がたぎる部分へと導いた。触れた瞬間「あ」とウィーネの戸惑うような声が聞こえて、さらに熱くなる。服越しにゆっくりと触れさせたまま上下させる。

「あ、や……アシュマ……」

「ん……ウィーネ……」

ウィーネの手の下で、そこは硬く大きくなった。いつもウィーネを蹂躙し、掻き混ぜて抉るアシュマの欲の塊。アシュマの手が重なっているとはいえ振り解くことだってできるのに、ウィーネの頭の上で吐息を吐くアシュマの声が色めいていて、自分の手でこんな風に息を荒げているアシュマの気配を感じていると、何故かそこから手を離す事が出来ない。

少し指を立てて引っかくように動かすと、「ああ……」とため息を吐いてウィーネの背中に片方の手が回される。

アシュマは自分に触れているウィーネの手を離すと自らの服を緩め、今度は無理やり手を服の中に入れさせて直接触れさせた。

「っ……あ、ちょっと、何っ……」

「いたずらをするんだろう……?」

もっと触れといわんばかりにアシュマが身体を押し付け、髪に顔を埋めてきた。触れているそれはあっという間に硬く大きくなり、ウィーネの手の中には、服越しに触れるよりも生々しいそれがびくびくと脈打っている。つるりとした先端部分を親指で撫でてみると、背に回されたアシュマの腕が強くなる。そのまま段差をなぞって恐る恐る握り込むと、さらに大きくなったような気がした。指で表面を確かめるようになぞってみると、アシュマのもう片方の腕もウィーネに回される。

アシュマの手はもうウィーネの手から離れたのに、ウィーネはそこから手を離す事が出来ない。そっと上下してみるとアシュマの顔がウィーネに擦り寄って、瞼の横に唇が滑る。触れているだけなのに、きゅう……とウィーネの胸が狭くなるようで、身体がアシュマの熱を心地よく思ってしまう。

「ウィーネ……ああ……」

感に堪えぬ風にアシュマがため息を付くと、ウィーネに触れさせたまま後ろから短いスカートを捲り上げた。ひんやりとした外気が太腿に触れ、そのまま腰の柔らかみを、むぎゅう……と揉まれる。フリルごしに撫で回され、双丘を持ち上げるように捉まれ、そうかと思えばまた揉まれ、一体何が楽しいのかそこばかり触り始めた。ペチパンツの裾を捲くり肌を露にすると、さらに遠慮なく撫で回す。

「ちょ、ちょっと……あんまり捲り上げないで、見えちゃ……」

「我しか見ていない」

「そうじゃなくて、見ないでっ……あっ」

「この下着は見た目はいいが、挿れるときに邪魔だな」

つ……とアシュマの指が下着の中に入り込んだ。後ろから、入り口の浅い所に触れている。すでにそこはすべりがよく、指の動きを滑らかに受け入れていた。舐めるようにそこを撫でていると、ウィーネの手が止まり背が逸れる。

「……んぅ……あ……やだ、やめ……」

「ほら、ウィーネ。手がおろそかになっているぞ」

「だって、も……あ……ここ、やだ……部屋、に、」

身体に力が入らない。抵抗が徐々に弱々しくなってくるウィーネの反応を感じ取ると、アシュマは、く……と指を突き入れた。あふ……と溶けるようなウィーネの息が聞こえて、煽られるようにゆっくりと抽動させる。引き抜くたびに、ちゅ……と小さい音が響いて、入ってくるたびに内側を優しく擦られた。手は優しいが止まらない。一方、ウィーネの手は完全に止まり、体重がアシュマに掛かる。アシュマはウィーネの手を退かせると、自分の首に回させた。

「つかまっていろ、ウィーネ」

「や、アシュマ、ここでは……」

「こんなに濡らしているのに?」

「うあ、……ん、部屋のが、い……の……」

「……」

それでも無理矢理アシュマが進めようとすると、ウィーネが甘えるように、ぎゅ……としがみついてきた。耳元で、「アシュ……おねがい……」とささやかれる。途端に流れ込むのは、使役と糧の魔力だ。ウィーネは意図したのではないだろうが、アシュマに甘い魔力を注ぎ込んだ。

久しぶりにウィーネから積極的に注ぎ込まれた甘い蜜は、闇の界上位2位の悪魔の意識を奪い縛り付けるのに十分だった。

アシュマは遠慮なくウィーネの唇を貪り、悪魔の喉をも疼かせるその魔力を飲み込む。

「ウィーネ。お前が望むなら、いくらでも」

次の瞬間には自室の寝台へとウィーネの身体が沈められ、悪魔の蹂躙が始まった。

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そういうわけで、指とは圧倒的に質量の異なる塊に散々弄ばれたウィーネは、やたらと満足気なアシュマの身体の上にうつぶせに乗せられていた。灯火の魔法は禁じられていて、灯りは月の明るさだけだ。頭の角は邪魔だからと外され、互いの服は中途半端に肌蹴たままだった。アシュマは白衣と中に着たドレスシャツの前を全て緩めていて、その上にウィーネは頭を乗せている。凭れるのは癪にさわるが、情交の終わった後はすぐに身体を起こせないし、こうしているのが心地いいのだ。息を整えているウィーネの頭をアシュマが撫でながら、そういえば……と紙包みを取り出した。

「ウィーネ、口を開けろ」

「ん……うん?」

ぼんやりとまどろみかけていたウィーネが少し身体を起こして素直に口を開けると、飴細工が放り込まれた。目が覚めて、瞳を丸くする。リウィスからアシュマが貰ってきたお菓子だ。学校を彩っているランタンと同じ形で、少しだけ細長く薄く細やかな様子が舌で触れただけで分かる。

そういえば、アシュマがわざわざリウィスから貰ってきたのだった。自分で食べたい……というわけではないだろうから、多分ウィーネのために貰ってきてくれたのだろう。ウィーネは、それに歯を立てた。カシッ……と小さな可愛らしい音を立てて飴細工が半分に割れる。

「ウィーネ?」

アシュマの手の中に半分だけ飴細工が残って、全部食べないのか……と怪訝そうな顔をした。ウィーネが飴細工を口に入れたまま、もごもごと言った。

「半分でいい」

「全部食べればよかろう」

「あ、……アシュマが貰ってきたんだし、それ限定だし、すごく美味しいんだから……」

まじまじとアシュマがウィーネを見た。半分はアシュマが食べろ……と言っているらしい。何も言わないアシュマをちらりと伺うウィーネの黒い瞳と目が合って、アシュマはその身体をひっくり返した。脱げかけた白衣がはらりとウィーネに掛かって、見える肌が全てでないのが妙にいやらしい。いまだ人間の姿なのは、その格好を気に入ってるからなのだろうか。アシュマが、うっとりとした表情を浮かべた。

「ウィーネ。それならば我はこちらがいい」

「え?」

言うが早いかアシュマの唇がウィーネの唇に重なって、じゅるっ……と大きな音を立てて思いっきり吸われた。ぬふっ……と、全く色っぽくない声を上げてしまったウィーネの口腔から、飴細工が奪い取られる。呆気に取られたウィーネを見下ろしながら、むしゃむしゃとアシュマがそれを口の中で砕き、こくんと飲み込んだ。アシュマはぺろりと舌で唇を濡らすと、ふん……と鼻で笑う。

「お前の作ったショコラトルの方が、はるかに美味い」

「な……、そんな訳ないじゃない、だって、飴は王室御用達で……」

「知らぬ。これは格下だな。さほど美味ではない。お前の味が僅かにするから、まだ食べられる」

それでもいいなら食べろ……と、アシュマが割れた残りの欠片をウィーネの口に押し込んだ。もぐ……と噛んでみると、さくさくとした歯触りだ。飴細工なのに口に纏わり付くことなく、するりと解けた。さすが王室御用達、甘さはとても繊細で微かに野菜の香りがする。すごくすごく美味しいじゃないか、……と抗議しようとした口がまた塞がれた。

飴細工を食べた後の甘い唾液が流れ込み、そのまま、アシュマが再びウィーネの身体に触れ始めた。

折角ウィーネのために取ってきた飴細工なのに、どうして半分をアシュマに分け与えようとするのかがよく分からない。自分が好きなものであるなら独り占めすればいいのに。……だが、そうした行為は、まるでこの飴細工の歯触りのように、繊細な気持ちの動きをアシュマに与える。ウィーネが他の男に話し掛けられたり、スカートの中を誰かに見られたり、飴を半分に分けたり……それらは魔力の交換とは全く関係ないのに、なぜか悪魔のアシュマを動かすのだ。

身体ではない場所が疼く。
その衝動が行動になって、ウィーネを激しく求める。

アシュマがウィーネの額を押さえつけ、顎を持ち上げるとさらに深く舌を探り入れる。唾液がもつれあった糸のように互いをつなげ、唇の端から溢れた。それでも口付けを止めない。

自分もこの疼く何かをウィーネに与えたい。
ウィーネも自分と同じように乱れ、その心を揺らすといいのに。

アシュマがウィーネの足を開かせて抱え、再びその奥を抉った。一気に奥まで貫くと、飴細工よりも甘い嬌声がウィーネから上がる。

「ウィーネ……もっと聞かせよ」

「……あ、アシュマっ……ちょっと、もうっ……」

「絡み付く……奥が……まだ足りぬ……」

どれほど流し込まれてもまだ足りない。だが、足りない方がいいのかもしれない。どこまで与えられても満ち足りない。その方が、いつまでもいつまでも求め続ける事が出来るではないか。

「いつまでもお前が足りぬ、ウィーネ」

跳ね上がるウィーネの靴を押さえ、肌蹴た服をもどかしげにまさぐりながら寝台を揺らす。
灯火の消えた部屋の中、六界がもっとも近づく夜に悪魔は一層深く少女を抱いた。





「もう、ほんっと、勘弁して」

「お前が悪い。ウィーネ」

「何がよ」

疲れ果てたウィーネの身体をぬいぐるみか何かのように抱いては撫で回しながら、アシュマが意地悪く嗤った。人型のままのアシュマは髪もすでに乱れていて、ウィーネは靴下だけの格好にされている。アシュマは、柔らかな上掛の中に包むようにウィーネを引き寄せた。

「そういえば、ウィーネ。……お前の分は?」

「……何?」

アシュマを押しやりながらウィーネが首を傾げる。そのままアシュマはウィーネから身体を離し、サイドテーブルに置いてある小さな箱を手に取った。

寝台に戻ってくると再びウィーネを腕に囲み、箱を開ける。思わずウィーネも覗き込む。中にはウィーネが配布するはずだった砂糖菓子が3つ、入っていた。それを見た途端、今まで機嫌のよかったアシュマの眉が歪み、じろりとウィーネを見る。その視線を受けて、ウィーネが身を引いた。

「な。何……」

「ウィーネ、2つ減っているな」

「……? 減ってるわよ、トリック・オア・トリートされたんだから」

「誰に」

「誰に……?」

ウィーネは再び逆方向に首を傾げた。誰に……って、誰に?

「ネルウァと……もう1人は知らない子」

「我は貰っていない」

「……は?」

「ネルウァ・セルギアと、その何某は、我より先にウィーネからそれを取ったのか」

「取ったって……、だって、アシュマは何も言わなかったでしょう」

何か不穏な空気を感じたウィーネが後ずさるように、アシュマから身体を離す。だが狭い寝台の上で腕に囲まれたまま、それほど離れられるわけが無い。アシュマが箱から砂糖菓子をひとつ手に取り、ウィーネに持たせる。アシュマが身体を起こし、ウィーネの身体も抱き起こした。向かい合わせに自分に乗せて上を向かせ、唇が触れ合うか触れ合わないかのギリギリの位置まで顔を寄せる。

「……ウィーネ・シエナ」

「……っ」

「トリック・オア・トリート?」

悪魔が人間のフリをして、中低音の甘い声でささやいた。その言葉にウィーネの顔が真っ赤になる。ウィーネは自分を誤魔化すように……その唇が触れ合う前に、アシュマの口に砂糖菓子を突っ込んだ。

「……シー、オール、ハロウ……!」

アシュマはウィーネの手を掴むと、当然のように指ごとそれを舐め取った。離して離してとじたばたするウィーネを離すはずも無く、さて、トリック・オア・トリートの一番乗りを逃した苛立ちを、どう晴らしてやろうかと……アシュマは再びニヤリと笑んだ。


文中の「サーウィンの暗闇祭」とか「サーウィンサーウィン・トリック・オア・トリート」とか「シー・オール・ハロウ」とか、全て創作です。フィクションです。我らの界の「ハロウィン」とは全く関係の無いイベントです。本当ですよ?