*登場人物*
アレクシス・ルナ・ルディアル
ルー・ルディアル王国の女王。十九歳。白金色の髪に銀蒼色の瞳。
前世の記憶の中にある「聖女王の恋のお相手」という乙女ゲームと同じ世界観と時間軸に生きている。死ぬ予感を持ちつつも、女王としての自覚を持ってからは政務に努める頑張り屋さん。
ゲームの中では、十八歳で儚くなった女王という役割で、パッケージやゲーム内では顎から下のライン、もしくはシルエットという形でしか登場しない。
紅茶は砂糖を入れる派
シャルローク・ディロス侯爵
アレクシスの侍従長。二十八歳。青灰色の髪(オールバック)に、銀色の瞳。薄目半眼、カイゼル髭。インドア派のため色白で、陰鬱そうな表情から顔色が悪くみられがち。
侍従長を超越したアレクシスのお世話係。公私ともにべったりとアレクシスの世話をするのが趣味。毒見の度にアレクシスに間接キスをさせることに喜びを見出すレベルの変態。王配となって夜のお世話もできるようになってとってもご機嫌。ゲームの中ではヒロインが政治的に力を持っていく様子を邪魔しつつ、最後に王配の座を狙ってヒロインとヒーローの前に立ちはだかるラスボスだった。
アレクシスいわく、どこからどう見てもヴィランズ。パッケージではヴィランズらしく、居並ぶヒーロー候補とヒロインの背後にマントを翻して立っている。
ウルドラ宰相
ルディアル王国の宰相。少ない頭髪を多く見せようと、サイドからサイドに流しているためアレクシスから「バーコードっぽい」と思われている。お腹が気になるお年頃の中年。
非常に優秀、かつ多大な人脈を持つ文官の長。政治的な調整力に長け、何をどこに誰を融通すれば物事がうまく回るか、常に把握している優秀な人材。
ゲームの中では嫌味な政治家として、息子たちとヒロインをお見合いさせて失敗、失脚してヒロインに恨みを持つ。実際には超美人な奥様と超美人な娘さん三姉妹に囲まれた幸せ家族。長女は優秀な公務員で、旦那様と共に次期宰相候補。パッケージには残念ながら登場しない。
メイコ・ヤマシタ・シェライ伯爵令嬢
アレクシスと同じ日本から、アレクシスとは異なり「異世界転移」をしてきた迷い人。この世界を「聖女王の恋のお相手」の世界観として認識しており、女王が生きているにも関わらず「女王フラグを回避しよう!」と無邪気に動いて宮廷を混乱させた。
十代日本人としての平均的な容姿と平均的な成績を持っており、身分の差に委縮することなく感覚的で積極的。自分は平凡だと思っており、美形が苦手だと思っている。
シャルローク、ウルドラなど、アレクシスの周りにいる悪役キャラたちを「悪役」もしくは「敵」と認識しており、女王フラグを回避したい割に敵対視している。そのため、元の世界への帰還の打診を何かの罠だと思って拒否した。ちなみに全ての行動に悪気はない。
西方世界の魔法王
ルディアルの西方にある未開の地、西方世界と呼ばれる地域の王。外見年齢は四歳の幼女だが、実際年齢は四百歳。魔力の充満する西方世界を閉ざし、ルディアルを始めとする東方世界に流れ込む魔力のバランスを取っている。東方世界を見聞していたところ道に迷い、シャルロークの家の領地であるディロス領の森でしくしく泣いているところをアレクシスに助けられた。以来アレクシスに懐いていて、時々遊びにやってくる。王を救った女王が治める国として、ルディアルとは友好な関係にある。アレクシスとシャルロークはその時魔法王の加護を受けており、シャルロークがアレクシスは十八歳では死なないと確信を持っている要因となっている。
*ヒーロー候補*
ウィルハム・クレイナー公爵子息
アレクシスの幼馴染で王配候補筆頭。公爵家の次男として何不自由なく育ってきたお坊ちゃん気質の青年。一番アレクシスと仲が良かったが、男女の恋であったかどうかは不明。金塊を溶かしたような濃い金髪に深い海のような青い瞳。自他ともに認める色男だが、自分の外見に惑わされない物言いをするメイコが気になり始め、生まれて初めての恋にはっちゃけてしまった素人童貞。
「聖女王の恋のお相手」のパッケージではセンターを務める、王子様系ヒーロー候補。
カイル・アイザック伯爵子息
ルディアル王国の鬼神と呼ばれる将軍アイザック伯爵の長男。王配候補の一人。アレクシス女王杯の剣術大会で二年連続優勝するなど、王国では随一の剣の使い手。無口で女性の扱いが苦手。そのため女性からは敬遠されていたが、そんな自分に臆することなく近づいてきたメイコにあっさり恋愛感情を抱いてしまった童貞。ちなみにアレクシスのことは見たら目がつぶれる憧れの女神様くらいに思っており、メイコの暗殺疑惑を知った時には一ヵ月廃人になるほど落ち込んだ。王配候補から外された際、貴族や政治云々よりも、女王に不実なバカ息子として将軍から死んだほうがマシなくらい怒られた。
「聖女王の恋のお相手」のパッケージではレフトサイドを務める、硬派体育会系ヒーロー候補。
クルーガー・アイネス侯爵子息
ルディアル王国の忍びとして代々王家に仕えてきたアイネス家の長男。王配候補の一人。貴族の子息ではあるが、忍びの組織「無名・闇」の長。シャルロークの依頼を受けてメイコに近づき、言動や身辺調査を行っていた。アレクシスのことは、シャルロークに目をつけられたかわいそうな女王と思っている。貴族的な社交から、汚れ仕事まで万能にこなす裏の世界のプロフェッショナル。
「聖女王の恋のお相手」のパッケージではライトサイドを務める、影のあるミステリアス俺様系ヒーロー候補。
他、アレクシスの王配候補ではなかったが、教育係の神官(眼鏡枠)、伯爵家の末息子(ショタ枠)、伯爵家に盗みに入った盗賊(平民枠)の三名がヒーロー候補として存在している。パッケージでは三人の貴族の後ろに小さく配置されているタイプ。
というどうでもいい設定がありました。